J-Create+に入居する起業家の方々をご紹介するインタビュー企画。
今回ご登場いただくのは、経営支援・組織開発・コーチング事業を行う合同会社Co-Circusの寺田真幸さん、寺田貴久美さんご夫婦。
創業のきっかけ、ビジネスを通じて、どんな価値を社会にプラスしていきたいのか?
そして、これからの展望について、さまざまなお話をじっくりとうかがいました。
外部からのアドバイスではなく、共に考え、共に動いて組織にアプローチする
合同会社Co-Circusは企業の経営・メンバー・業務の課題に対し、「経営」「組織」「人」という複数の観点からの解決プログラムを提供する会社です。経営・戦略策定、人事配置、人材開発のサポートなどから始まり、価値・成果を生み続ける組織にするまで、付随する業務請負も含めて一貫したサポートを行います。
「個性と才能を活かし合う、心豊かな社会」の実現へ向けてビジネスの現場へ注目
Co-Circusは、全ての人に個性と才能があり、輝ける場所があると信じています。スポーツで例えると分かりやすいですが、個性や才能を活かしたポジション配置を行い、それぞれに合った練習を積み重ね、チーム一丸となってお互に能力を活かし合って成果を残します。
それは、ビジネスの現場でも同じです。本来持っている個性と才能を活かし合い、新たな価値や成果を生み、心豊かな組織を作ることが可能です。
このような組織を実現するためには、1on1やコミュニケーションだけでも成立せず、優れたビジネスモデルで売上が上がるだけでも成立しません。
会社として利益が出続ける経営と、組織で人が個性と才能を発揮できる仕組み作りが必要になります。
私が『ビジネスの現場』に注目したのは、ほとんどの方が直面する環境でありながら、人が最も成長するのに適している環境だと感じているからです。
ビジネスの現場で心豊かに生きられる人が増えることで、家族や友人にまで影響が広がり社会に大きなインパクトがあると確信しています。
そして、私はこのカギを握っているのは大企業ではなく中小企業であると考えます。日本を支えているのは中小企業。働く人が多いのも中小企業。中小企業から変わることで、社会が心豊かになる未来を目指しています。
なぜ、「人の才能」にこだわるのか
小中高は部活でサッカーをやっていた寺田真幸さん。
その部活での原体験が大きく影響しているそう。
「中学高校でゴールキーパーをやった時に、身長が低いのでなかなか、思うようなプレーが出来ず、相手チームから馬鹿にされ、悔しい想いをしました。それに対してどうやったら活躍できるんだろうか、チームに貢献できるんだろうかと考えて自分が持っているものに目を向けたんですね。無いものは仕方ないので。頭を使うプレーだったり瞬発力であったり、洞察力、キャッチングの精度だったり・・・そういう自分が得意なものを磨くことに専念しました。そのお陰で、高校設立以来初めての県大会で優勝を果たし、160cmという小柄でありがならチームのレギュラーキーパーで活躍出来たというのが一つの大きな原体験です。」
コーチングという手法
食品原料メーカーの営業からキャリアをスタートし、Webマーケティング・制作、パーソナルコーチとキャリアを歩んできた寺田真幸さん。
「私共のサービスの根幹には”コーチング”という手法があります。私たちが行う”コーチング”というのは、人の奥底にある『純度の高い本当の自分(本質)』を明確化することを指します。私がコーチングに至った経緯として、今まで複数の業界・職種を歩んで来た中で、企業経営において最も重要なのは、自分の心の底からの『欲求/価値観、人生を通しての在りたい姿』を経営者自身が理解し、事業・企業文化に浸透しているかだと感じる場面に多々遭遇しました。私自身が従業員の立場として、企業という船の目指す目的地を理解出来ず、今取り組んでいることが何に繋がっているのかわからない、どんな未来が待っているのかわからない、と不安に駆られることがしばしばありましたし、親友と共同創業した会社では経営の立場として理念や目的地の重要性も身を持って実感しました。
また、個人一人一人のそれを自身で理解することと、それが会社の理念や方針に重なることが人生の豊かさに繋がり、企業の成長に繋がることに確信を持っています。
未来の私たちのために、人の変革を担う存在であり続けたい
今までの時代の流れとして、「労働の時代→工業の時代→情報の時代」と移り変わってきましたが、次は何の時代になるのか。「資本主義の2極化と同時に起こるAIの発展」が圧倒的な効率と利便性を生み、無機質な「労働」が淘汰されていくと考えられます。
多くの人が「機械的な労働」の時間から開放されていくと、「思想、文化、繋がり、人間性」などの人間にしか生み出せないものが重要視されることになるでしょう。
その流れに取り残されない為に、企業・個人が「自分の人生に向き合う」ことが必須になります。
「何の為に仕事をしているんだろうか。」
「何の為に生きてるんだろうか。」
「自分が大切にしたいものって何だろうか。」
自分自身が「自分が何者であるか」を知り、それを体現することで、周りから見たときに「意味のある人間」となることが、社会に取り残されない唯一の方法です。
そして、意味を感じながらもこの資本主義の社会で生きるためには、ビジネスの現場での価値の生み方や活かし合える環境が重要です。そのために、人の本質的な変革を担う存在であり続けたいと強く願っています。
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「人の持っているものではなくて自分の持っているものに目を向けて個性や才能を生かす。」
サッカー少年時代の経験がコーチングやCo-Circusの理念に繋がっており、小中規模のリーダーを増やして個性と
才能を生かし合うという場を作れる人を増やしていきたいと語る真幸さん。
クラウドファンディングやホームページ製作など、手法を問わず、個人・企業の表現の支援を行う貴久美さんは、自分の武器を持って人生をきり開ける社会にしていきたいと話してくれました。
お二人の絆が今後どんな仲間を導き、そしてどんな社会を作っていくのか楽しみです。