起業家インタビュー / FUBAR合同会社 代表取締役 齋藤優輝

LINEマーケティングで企業の成長を伴走支援。20代で200社以上と向き合う若き起業家の挑戦

 2025.8.29

J-Create+に入居する起業家の方々をご紹介するインタビュー企画。


今回ご登場いただくのは、LINEマーケティング支援を軸としたサービスを展開する「FUBAR合同会社」の代表、齋藤優輝さんです。


高校時代は全国大会で活躍するサッカー少年、大学時代には営業やデザインなど様々な経験を積み、20歳で起業。現在は企業向けのLINEマーケティング支援やスクール事業を手がけ、着実に事業を拡大しています。


そんな齋藤さんに、起業のきっかけから現在の取り組み、そしてこれからの展望について、じっくりとうかがいました。


「稼ぐしかない」から始まった起業家としての道


FUBAR合同会社代表の齋藤優輝さんは、1999年生まれの25歳。高校時代はサッカーの強豪校・流通経済大学付属柏高等学校でプレーし、全国高校サッカー選手権大会では準優勝も経験するほどの実力者でした。


大学は明治学院大学に進学。就職を見据えて勉強に励む日々の中、大学3年時に訪れたコロナ禍をきっかけに、自らの将来について深く考えるようになったと話します。


「人生って長いなって思ったんです。100歳まで生きるとして、別にやりたいこともない。でも、遊びでただ時間を潰すのも違う気がする。ある程度の収入は欲しい。何をしようかと考えた時に、『とりあえず稼ぐしかない』と思ったのが最初のきっかけです。」


そこから学生起業家として、Wi-Fiやプログラミングスクールの飛び込み営業を経験し、Webデザインにも挑戦。さまざまな分野にチャレンジする中、大学4年のときに出会ったのがLINEマーケティングでした。


「最初は自分でLINE構築を学んで、副業で月収40万円を達成した先輩を見て、半信半疑でスクールに入りました。でも、それがきっかけで4ヶ月で月収100万円を達成することができました。大学卒業後に法人化し、現在のFUBAR合同会社を設立しました。」


20代で200社と向き合ってきたコンサルティング経験


現在、齋藤さんが代表を務める「FUBAR」では、主に2つの事業を展開しています。


1つ目が、企業向けのLINEマーケティング支援を行う「LMコネクト」。もう1つが、個人向けにプロのLINEマーケターを育成する「エルスク」です。


「LMコネクトでは、企業のLINEマーケティング運用を代行しています。PM・ディレクター・構築者の3名体制で伴走支援を行うのですが、正社員1名を雇うよりも安価な月額料金で、翌月からすぐに運用をスタートできるのが特徴です。これまでに累計150社以上のLINE運用実績があります。」


主なクライアントは動画編集やプログラミング、英会話などのリスキリング系スクール、人材紹介会社など。プログラミングスクールの売り上げを半年で約3倍にしたり、 人材紹介会社の求職者を3ヶ月でほぼ3倍まで引き上げるなど、集客や売上アップに大きく貢献してきました。「この受託モデルという業態を選んで本当に良かったと感じているのは、200社以上の経営者の方々と、毎週、時には毎日のように直接やりとりしながら、リアルな経営課題やマーケティング戦略について議論してこられたことです。別業態での起業や会社員として働いていたら、これほど多様なビジネスモデルやマーケティングの現場に触れることは難しかったと思います。25歳という若さで、実際の経営者と対話しながら学べる環境に身を置けたことは、自分にとって非常に貴重な経験でしたし、その積み重ねが今の事業展開にも確実に活きています。」


スクール事業「エルスク」では成果保証も導入


もう一方の柱である「エルスク」は、LINEマーケティングを学ぶ6ヶ月のカリキュラム。受講者に毎日日報の提出を義務づけ、個別添削・伴走型のサポートを徹底しています。


「『わからないことがわからない』ってよくあるじゃないですか。だからこそ、こまめにやりとりをして、一歩先、二歩先の行動を一緒に見据えてあげるんです。」


また、成果保証制度も導入しており、卒業後に案件を紹介する仕組みも整備。LINEマーケターとしてのスキルを身につけ、独立や副業を目指す人にとって大きな支えとなっています。


「自分自身もスクールに入って人生が変わったので、今度はそれを提供する立場として、ちゃんと“結果が出るスクール”をつくりたかったんです。」


さらに齋藤さんは、「受託モデル」「自社でのSNS発信」「スクール運営」の3つを並行して取り組んできたことが、事業全体に大きな相乗効果をもたらしていると語ります。


「コンサルだけをやっていても、やっぱり説得力には限界があると思うんです。でも僕たちは、実際に自分たちでサービスをつくって、SNSで発信して、スクールまで運営している。だからこそ、“実践の中で得たリアルな成功体験”をもとに、相手に寄り添ったコンサルができると感じています。スクールからは仲間が生まれ、採用にもつながるし、SNS経由での問い合わせや紹介も増えていく。もちろん全部をやり切るのは簡単ではなかったですが、この3つがつながって回り出したことで、自然と良い循環ができました。これまでの積み重ねが、今のFUBARの強みになっていると思います。」


自分にできることを精一杯やろう、を続けて「大社長」になる日を目指して


現在は創業3期目。4期目終了時点での目標は、LMコネクトの提携企業を現在の20社から100社へと拡大すること。将来的には「社員100人、売上10億円の会社」にしたいと語ります。


「LINE公式アカウントの運用って、まだ世の中では軽視されがちな領域なんです。でも実際には、新規顧客の獲得に比べてリスクが少なく、既存顧客への再アプローチだけで売上が1.1〜1.2倍になることもよくあります。こうした“実利あるマーケティング”の価値を、もっと多くの企業に届けていきたいと思っています。」


壮大なビジョンもある一方で、現時点では明文化された「理念」などはまだ定まっていないと、率直に語ります。


「よくある、社会にこういう価値を提供したい、みたいな理念は正直まだ定まっていないんです。というのも、最初は『世の中の課題を解決したい』というよりも、『自分にできることを精一杯やろう』というところからスタートしていて。だから今のところ、理念はどちらかというと、組織を動かすためのハウ(How)として機能しているという感覚に近いですね。とはいえ、今後も価値あるサービスを通じて、売上に貢献できる企業をもっと増やしていきたいという気持ちは強く持っています。」


『自分にできることを精一杯やろう』というスタートから、価値あるサービスをより多くの企業へ届けるという気概を持ち続ける齋藤さん。将来的には、自分なりの「大社長像」を一つの目標にしています。


「僕にとっての大社長って、たとえば都内の一等地に大きなオフィスを構えていて、社員が100人とか200人くらいいて、“あの会社、すごいよね”って言ってもらえるような存在。すごく現実味のある定義ではないかもしれないけれど、等身大でいえば、そういう姿をひとつのゴールにして日々頑張っています。」


J-Create+に入居した理由


そんな齋藤さんがJ-Create+に入居したきっかけは、明治学院大学時代の同級生の紹介でした。


「SNSで久しぶりに連絡をもらって、『こういうレンタルオフィスがあるよ』と教えてもらったのが最初です。実際に見に行ってみたら、手頃な月額使用料にも関わらず、環境も設備も整っていて、これはかなりありがたいなと感じました。


僕自身、これまでサラリーマン経験がなく、社会的な信用という意味では正直なかなか厳しい立場でした。だからこそ、しっかりとした住所や拠点を構えることで、対外的なやり取りもしやすくなったというのはとても大きかったです。いわば、自分にとって“社会的な信用の土台”を補ってくれた場所という感覚があります。」


また、城南信用金庫の担当者との面談が月に一度あり、事業の状況を共有できることや、必要に応じたアドバイスを受けられる点も心強い、と語ります。


まとめ


「失うものがなかったから、怖いものもなかった」と語る齋藤さん。


20歳で起業し、22歳で法人化。早い段階から事業の現場に身を置いたことで、他では得がたい経験やスキルを積み上げてきました。若く、守るものも少なかったからこそ、思い切った挑戦ができたと振り返ります。


現在は、コンサルティング・SNS運用・スクールという三位一体のモデルで事業を展開し、着実に成長を続けるFUBAR。


齋藤さんの挑戦は、まだ始まったばかり。常識や枠にとらわれないその姿勢は、多くの起業家にとって刺激となるはずです。


インタビュイー紹介


LINEマーケティングを中心に、SNS戦略による集客やファンづくりに特化したコンサルティングを提供。​特に、LINE公式アカウントのマーケティングツール「Lステップ」の構築に強みを持ち、企業の業務効率化や売上向上に貢献している。​また、LINEマーケティングスクール「エルスク」を運営し、初心者でもLステップ構築を学べる環境を提供。​これまでに150社以上のLINE運用実績を持ち、月額売上500〜600万円を維持している。


 


 


 


 


 


 


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